帰ってきたエンジェルス の感想

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参照データ

タイトル帰ってきたエンジェルス
発売日販売日未定
製作者越智 月子
販売元文藝春秋
JANコード9784163901633
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者

購入者の感想

昭和40年代、グループサウンズ全盛期にジ・エンジェルスは武道館を埋め尽くすほど人気があった。数十年の時を経て、ボーカルのハリーこと佐川晴彦がソロライブの会場でバンドの再結成を発表する。ヴォーと歓声が沸く会場で、アラカンのチャコ、まりっぺ、お京、るみは、1年後の再結成ライブにまたいっしょに来ようと誓う。そんなところから物語が始まります。
裕福な家庭の子が集まる女子校で育った4人だけど、その後の人生はいろいろ。世話のやける義父に頭を悩ませたり、重い病気を患ったり。思うにまかせない日々を支えてくれるのは、青春時代からずっと流れているジ・エンジェルスの音楽。小説は群像劇の構成になっていて、「きみに首ったけ」「恋のKOパンチ」「青の日々」など各章のタイトルにバンドの曲名が使われ、一枚のアルバムを通して聞くような感じです。
小説だからメロディーがあるわけではないのに、歌詞の世界観がそれぞれのストーリーを盛り立てています。実際に直面したらけっこうしんどいだろうな、というような状況でも、音楽に後押しされて一歩前へ進んでいく話が多いのもいいですね。
失ってしまって戻らないもの、色褪せないで変わらないもの、ところどころ学生時代の思い出と今がクロスオーバーして、ほろ苦さや甘酸っぱさなどが漂う雰囲気も最高。人生をそれなりに生きてきたからこそ感じられる音ってあるんだろうな。
私はこの小説を読んで、「大好きなCDをかけてあの頃に帰ろう~」と最近解散したバンドの曲が思い浮かびました。グループサウンズに限らず、BOOWY、チェッカーズ、TMN、ブランキージェットシティ、などかつて夢中になったバンドがあったなら共感できるところがあるんじゃないでしょうか。

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文藝春秋から発売された越智 月子の帰ってきたエンジェルス(JAN:9784163901633)の感想と評価
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