粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う (文春新書) の感想

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参照データ

タイトル粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う (文春新書)
発売日販売日未定
製作者中垣 俊之
販売元文藝春秋
JANコード9784166609840
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 生物学

購入者の感想

 単細胞生物の粘菌は、当然、脳や神経はありません。また、著者の中垣俊之さんによると、生物学上の分類さえ融通無碍なんだそうです。
 中垣さんは、こんな粘菌に魅せられて?日々の研究に励んでこられました。
 そして、遂にイグ・ノーベル賞を受賞することになりました。しかも2回も!!
 この、イグ・ノーベル賞、日本でも最近マスコミに取り上げられることがままありますから、よく御存じの方もおられるものと思います。
 本書は、以下の章に大別されています。  第1章:イグ・ノーベル賞顛末記  第2章:粘菌の知 人の知
 第3章:ヒトもアメーバも自然現象  第4章:粘菌のためらいー科学と文学のあいだ  
 第5章:不安定性から読み解く秩序づくりのしくみ  第6章:ヒトは粘菌に学べ
 第1章は、タイトル通り、イグ・ノーベル賞受賞の顛末が面白おかしく綴られています。第2章は、著者の粘菌研究の概略です。
 第3章、第4章は、著者の粘菌研究の成果述べられていて、本書のメインとなるところです。
 第5章は、不安定化について、第6章は、著者の人生観、人間論といったことが各々述べられています。
 詳しいことは本書を読んでいただかなくてはいけませんが、粘菌は、、ある条件下で、迷路を解き、交通網も独自に作り、
 しかも、それが現在の鉄道網とそう違ってはいません。これは驚くべきことですね!!
 第5章では、安定化、不安定化ということについて書かれていて、私は、この言葉の概念を本書で初めて知りました。
 けもの道、交通渋滞も不安定化から生じるようです。
 また、生物でも貝殻、の縞模様、魚の模様、シマウマの縞は、不安定化が関与しているようです。
 粘菌というと私は、南方熊楠を思い出します。また、昭和天皇も粘菌に御興味があり、神島行幸の際、熊楠が粘菌、海洋生物について、
 御前講義を行いました。熊楠は、その際、標本をキャラメルの箱に入れて差し出したそうです。
 昭和天皇は、この講義、そして、キャラメルの箱のことが非常に印象に残っていたようで、歌にも詠まれています・・蛇足でした!!!・・・

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