ザ・ファーストマイル イノベーションの不確実性をコントロールする (Harvard Business Review Press) の感想

アントレプレナーシップを煽るわけでもなく，逆に夢に浮かれる若者をいさめるわけでもない．
特に顧客志向に偏るわけでもなく，競争戦略をことさら推すわけでもない．
多くのスタートアップを見てきた目で，成功確率の高そうなアプローチを淡々と整理している，珍しいビジネス本．

ビジネスモデルキャンバスと補完的なツールも紹介されており，使い勝手も良さそう．

これ一冊でビジネスが立ち上がると思ったら大間違いだが，他の本と併せて読む価値があると思う．
失敗例がちょこちょこ出てくるのも参考になる．

ピーター・シムズ、リタ・ギュンター推薦の一冊。
起業家がサービスをローンチしたり、
スタートアップを考える一冊としては、骨太な一冊。

本書は世界に対してインパクトある
アイデアを展開するローンチ・マニュアルです。

スコット・アンソニーは、日本では有名ではありませんが、
クリステンセンの愛弟子であり、
クリステンセンとエリックＡ.ロスとの共著者でも知られ、
これまで数多くの本を出版しています。

多くのサービスはスタートして、
ファーストマイルが一番危険です。

起業家は、さまざまなトラップを切り抜け、
顧客ニーズを見つけ、そして方向性をピボットさせながら、
魅力的かつ収益性の高いビジネスモデルを
生み出していかなくてはいけません。

本書では、様々なローンチに関する
アイデアが載っていますが、
その中でも「ＤＥＦＴ」と２７の質問セットは秀逸です。

本書とビジネスモデル・キャンバスの相性もよさそうですし、
本書を通してローンチを考えることで、
様々な優れたアントレプナーが誕生しそうです。

非常におすすめな一冊です。