Introduction to the Thermodynamics of Materials, Fifth Edition の感想

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　この本のタイトルを見ると、「材料に特化した熱力学の本かな？」と思われがちですが、一般の熱力学全般を丁寧に紹介してあります。もちろん気体に関する熱力学や、反応の平衡についても紹介されており、それを踏まえたうえで、熱力学と材料の関係を紹介する、という構成になっております。
　私は特に、数多くある合金の状態図の紹介が豊富であると感じました。また、付録としてMicrosoft Excelで作成された状態図、種々の熱力学データが格納されたCD-ROMが付録として添付されていました。
　物理化学の本ほど、幅広い分野をカバーしているわけではないですが、「材料」と「熱力学」に関することは、かなり丁寧に紹介してあります。また、材料を軸とした熱力学計算の計算方法の紹介も充実しており、材料科学を熱力学的に考察する方にはうってつけではないでしょうか。