自家製 文章読本 (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル自家製 文章読本 (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者井上 ひさし
販売元新潮社
JANコード9784101168197
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者

購入者の感想

世に文章読本は数あれど、感嘆爆笑したのはこれ一つ。丸谷才一氏の文章読本も、新約聖書の文語版と口語版を比較して文語の格調の高さと簡明さを強調したり、絵本「おだんごぱん」の文章を激賞していたり、その卓見が痛快でしたが。

本書では、まず「話すように書くな」と言って、常識に挑戦します。話し言葉と書き言葉は、本来役割とコツが違うからです。オノマトペに関する考察も、豊富な用例があって面白い。欲をいえば、草野心平の詩もあげていただきたかった。

著者が文章サンプルを収集収録する情熱は、とどまることを知らず。幅の広さは圧巻です。万葉集からハナモゲラ言語まで。これが日本語言語表現の豊かさでしょう。

いわゆる「よい文章」の画一的指南書ではありません。著者自身がいろいろ考察を深める過程を追体験しながら、結局は読者自らが要を得たスタイルを作ってゆけばよい。そういう蛮勇(?)を後押ししてくれる本です。

先達の文章読本を引きながら、独自の論を展開している。例にあげられている文章が多様で、さまざまなスタイルの文章を比較しながら考えることができる。井上ひさしさんならではのユーモアがふんだんに盛り込まれながらも、文章に関してのかなり高度な議論が展開されている。

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