鼻持ちならないガウチョ (ボラーニョ・コレクション) の感想
参照データ
タイトル | 鼻持ちならないガウチョ (ボラーニョ・コレクション) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ロベルト ボラーニョ |
販売元 | 白水社 |
JANコード | 9784560092637 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » スペイン文学 |
購入者の感想
短篇五作・講演録二篇。
「鼠警察」の出来映え良し。
カフカ「歌姫ヨゼフィーネ」からの本歌取りながら、そこにボラーニョ独自のスリラー風味が配合され、さらに「巣穴」の隠し味も。
詩から出発した小説家に特有のシニカルな言語感覚がすばらしい。
ハッとする比喩や形容が多いということ。
「首は赤く、どういうわけか野原でのリンチを想像させた。」
「そのころぼくは十八歳か十九歳で、自分は不死身だと思っていた。」
講演での、21世紀の文学への辛辣な態度、詩に代表される文学の必敗宣告の苦さにも関わらず、ほのかな笑いで闘う意志を感じさせる。
「鼠警察」の出来映え良し。
カフカ「歌姫ヨゼフィーネ」からの本歌取りながら、そこにボラーニョ独自のスリラー風味が配合され、さらに「巣穴」の隠し味も。
詩から出発した小説家に特有のシニカルな言語感覚がすばらしい。
ハッとする比喩や形容が多いということ。
「首は赤く、どういうわけか野原でのリンチを想像させた。」
「そのころぼくは十八歳か十九歳で、自分は不死身だと思っていた。」
講演での、21世紀の文学への辛辣な態度、詩に代表される文学の必敗宣告の苦さにも関わらず、ほのかな笑いで闘う意志を感じさせる。