原発性アルドステロン症診療マニュアル (診断と治療社内分泌シリーズ) の感想

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参照データ

タイトル原発性アルドステロン症診療マニュアル (診断と治療社内分泌シリーズ)
発売日販売日未定
製作者成瀬 光栄
販売元診断と治療社
JANコード9784787817808
カテゴリ医学・薬学・看護学・歯科学 » 臨床内科 » 内分泌・代謝 » 内分泌・代謝

購入者の感想

原発性アルドステロン症診療マニュアル (診断と治療社内分泌シリーズ)
患者です。
臨床医向けの本を読んだのは、はじめてなのですが、こんなに素晴らしいのかと感歎しました。
日本を代表する『原発性アルドステロン症』を診療しているお医者様たちが、ご自分の施設で行われている原発性アルドステロン症の診断、治療のすべてを書きつくしています。
しかも、だらだらと長くなく、(多くは)2ページに整然とまとめてあります。最初に「臨床医のためのPoint」として2つ3つ大事なことが箇条書きにされています。そこを読むだけで、本文の大事な部分がわかります。そして、最後にはたいてい「まとめ」があって、これも端的に本文がまとめてあります。
ですから、臨床医でなくて私のような素人でも、言葉やアルファベットの意味さえ分かれば、決して読みこなすのが困難、というわけではないことがありがたいです。というか、先生方が、わかり易く書くように努めていらっしゃるのではないかと思います。執筆された先生方の誇りと愛情が感じられるようです。
また、編集者の愛情も感じられます。
それは、誤植などが一つもない、ということにも表れていると思います。
前に紹介した患者向けの『原発性アルドステロン症Q&A』の本は、同じ出版社、同じ著者でしたが、なぜだか誤植が若干目立ちました。だから、医学書を作っているところの本とはそういうものかな、と思っていましたが、この本は違う。きっとこっちが本当なんでしょう。
ロマンを感じるもう一つ理由があります。1番のページに「温故知新」とあり、夫婦の歴史から始まっているのです。
臨床医向けの本で、温故知新に始まり、奥様に手術することになった先駆者と思われる大学名誉教授の先生の随想で終わっている、という本は普通なんでしょうか。
いろんな意味ですごい本だと思いました。書いていることが正直だし。

医療従事者ではなく元私大文系の患者としてのレビューになります。

2010年にNHKの某番組で特集されるまで、非常にマイナーな病気であった
原発性アルドステロン症について、発見に至る歴史からアルドステロンの作用原理、スクリーニングの手順、サンプリングの手技手順、etc.について書かれた内分泌系専門医以外の医師、医学生、看護士向けの本です。
但し、図と写真が多く説明文章自体は割と平易で、一部のジャーゴンと化学部分を無視すれば一般人でも概略の把握し易い良書だと思います。
本来、患者はここまでの書籍を読む必要は無く、又医療側も患者に下手な知識がつくのは面白いことでは
無いかもしれませんが、自分の病気の仕組みと、検査方法、予想される治療を把握しておくのは重要だと思います。
特に腺腫が片側に発生したと思われる場合は、副腎の摘出という治療に至りますが、副腎の中の腺腫が
病理的に完全に確定するのは摘出が終わった後になります。
つまり、事前のスクリーニングについてどこまで厳密に行なわれているのか、患者自身も把握しないと、
摘出したのに病気は治らないという事態に陥る可能性はありえます。
摘出で直らなかった患者の数の統計数値はこの本にもネット上にもありますが、スクリーニングミスの
統計は見たことが無いのも現状です。(私が知らないだけにしろ、情報が薄いのは事実)

2007発行でこの時点では国内認可されていなかったエプレレノン、この本の時点では言及もされていない
レニンブロッカー等、既に情報は古くなっているので、改訂版の発行が待たれます。

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