植物は人類最強の相棒である (PHP新書) の感想

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タイトル植物は人類最強の相棒である (PHP新書)
発売日販売日未定
製作者田中 修
販売元PHP研究所
JANコード9784569818795
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 植物学

購入者の感想

本書のコンセプトはこのページの上にある「商品の説明」にあるように、植物を主として共存を目的とした「人類の『最強の相棒』」と位置付け、「食べ物や薬、役に立つしくみ……人類が最初に栽培した植物の話……日本人が愛する花や木の話、日本原産とされる植物」について、生物学的ながら比喩的平易に解説を展開するものである。身近な植物でありながら、意外に知られていなかった仕組みや生物学的特質など興味深いトピックで構成される。

構成・内容は(1)「相棒の誕生とその後の生き方」として、生物の誕生や海中植物の光合成(海苔、ワカメ、昆布など)、植物の雌雄性、裸子植物と被子植物ほか、(2)「信頼できる相棒の力」として、最古の栽培植物、薬草、ロータス効果ほか、(3)「植物の力をいかす!」として、接ぎ木と挿し木、野菜や果樹の品種改良方法ほか、(4)「相棒との共存・共生」として、果樹に関する各種の言い伝え、環境変化、和名が学名になったもの、以上の4章構成からなる。

個人的に興味を惹いたのは、裸子植物と被子植物の相違で、銀杏の実(銀杏)とひまわりの“種”の生物学的な意義である。「商品の説明」にもひまわりの種については言及があるが、タンポポの“種”とひまわりの“種”とは、実は“種”ではなくて“果実”であるという(75〜90頁)。極論すると、裸子植物と被子植物は果実か“種”かと理解したが、銀杏が“果実”ではなくひまわりの“種”が“果実”(痩果ー果肉がない果実)であるという解説は意外であった。なおこの辺りの解説は、花の構造、「胚珠」、受精のシステムをきちんと理解しておくと判りやすい(68〜75頁)。それと果樹などの品種改良には交雑や交配だけでなく、「偶発実生」や「枝変り」(1本の樹木で一部の枝の突然変異)など(168〜180頁)、科学的にも面白いトピックを取り上げている。

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