反哲学史 (講談社学術文庫) の感想
参照データ
タイトル | 反哲学史 (講談社学術文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 木田 元 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784061594241 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 哲学 |
購入者の感想
「反哲学史」という題名からどんな鬼面人を驚かす難解な哲学史かと思いきや、きわめてまっとうな、しかもわかりやすい哲学史である。明治大学の講義ノートを元に書かれたもので、「哲学入門」にもってこいの本である。
「反哲学」とは「反形而上学」のことである。
著者は「形而上学」についてこのように定義している。
「この現実の自然の外になんらかの超自然的原理を設定し、それに照準を合わせながらこの自然を見てゆこうとする特殊なものの考え方、思考様式という意味です。」(112ページ)
この観点から、プラトン、アリストテレスから始まってデカルト、カント、ヘーゲルといった西洋哲学のいわば幹線道路について解説してゆく。切り口がはっきりしているので、非常に判りやすい。
ただ形而上学克服の試みを、シェリング、マルクス、ニーチェの19世紀の先駆者に言及するにとどめ、あとは「現代の哲学」を読んで下さいというのは若干無責任である。
10年前にこの本に出会っていればなあと思う本である。
「反哲学」とは「反形而上学」のことである。
著者は「形而上学」についてこのように定義している。
「この現実の自然の外になんらかの超自然的原理を設定し、それに照準を合わせながらこの自然を見てゆこうとする特殊なものの考え方、思考様式という意味です。」(112ページ)
この観点から、プラトン、アリストテレスから始まってデカルト、カント、ヘーゲルといった西洋哲学のいわば幹線道路について解説してゆく。切り口がはっきりしているので、非常に判りやすい。
ただ形而上学克服の試みを、シェリング、マルクス、ニーチェの19世紀の先駆者に言及するにとどめ、あとは「現代の哲学」を読んで下さいというのは若干無責任である。
10年前にこの本に出会っていればなあと思う本である。