ミーナの行進 (中公文庫) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルミーナの行進 (中公文庫)
発売日販売日未定
製作者小川 洋子
販売元中央公論新社
JANコード9784122051584
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者

購入者の感想

このせりふは、主人公の朋子がいつもはこころがそれぞれのところへいってしまっている親友ミーナの家族が揃って海水浴へいった貴重な幸福すぎたある夏の日の写真をみてつぶやく言葉です。
小川洋子さん独特の世界が静かに柔らかに展開されるなかで、この言葉でもう切なくてたまらなくなってしまいました。私の年代(40歳です)になると、祖父が逝き、祖母が逝き、子供が親離れをしていき、兄弟が不通になっていきます。その代わりに、得るものも確かに多いのですが、子供の頃に大切だったものとは明らかに違います。
その愛おしさを思うと、この朋子の大丈夫、と言った言葉が本当に自分の胸に本当に響くのです。
子供の頃に、いろいろへんてこだったことが実は当たり前のことだったり、普通だったことがとても贅沢なことだったりしたことに思いが巡る、これまでに最も心に静かにそっと深く深く響いた作品の一つです。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

ミーナの行進 (中公文庫)

アマゾンで購入する
中央公論新社から発売された小川 洋子のミーナの行進 (中公文庫)(JAN:9784122051584)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.