全貌ウィキリークス の感想

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参照データ

タイトル全貌ウィキリークス
発売日2012-08-01
製作者マルセル・ローゼンバッハ
販売元早川書房
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » IT

購入者の感想

邦訳は2011年2月10日リリース。オリジナルも2011年リリースとなっているので相当な短期間で翻訳されたと思える。短期間にもかかわらず非常に名訳で、衝撃的な内容を見事に伝えてくれる。

今、チュニジア、エジプトそしてリビアで発生してる事象をとらえていく上で欠かせない2つのキーワードがあると思う。それは『ウイキリークス』と『フェイスブック』だ。各々まったく異なった特徴を持っているが1つの重要な共通点があると思う。それはどちらも『実名』で明かされる、という点だ。今まで『仮想世界』扱いだったネットの世界が、『リアル』な世界へと変貌しつつあるということだ。『実名』と『エヴィデンス』は正にリアルな世界のものだ。今までインターネット・スラングで『IRL』つまり『In real life』と表現されていた世界とネットワークの世界が同一のものに成りつつある。

そういうウィキリークスのファンダメンタル分析をしてくれるこの本は、最近読んだ本では飛び抜けて面白い作品である。筆者のマルセル・ローゼンバッハとホルガー・シュタックはいずれもドイツにあるヨーロッパ最大の発行部数を誇るニュース誌『シュピーゲル』の記者・編集局長だ。このシュピーゲル社とジュリアン・アサンジとの関係はこの本の後半部分に登場するが、マスコミの鏡とも言える見事な語り口でウィキリークスの全貌を伝えてくれる。

そしてウィキリークスの最大の敵はやはり矛盾と嘘とコントロールに腐ったアメリカなのがよく分かる。ある意味、ここまでのウィキリークスの歩みというのは、アメリカとの戦いだったことも理解できる。ジュリアン・アサンジが他の人間と違って飛び抜けて凄いと思うところは、そういうアメリカがあらゆる劣悪な手段で攻めて来ることをあらかじめ想定している点だと思える。そしてこの戦いはまだまだ続くと思う。

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