殺人の追憶 [Blu-ray] の感想

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参照データ

タイトル殺人の追憶 [Blu-ray]
発売日2014-06-27
監督ポン・ジュノ
出演ソン・ガンホ
販売元KADOKAWA / 角川書店
JANコード4988111111821
カテゴリDVD » ジャンル別 » 外国映画 » ドラマ

購入者の感想

DVDにあった映像特典、オーディオコメンタリーはちゃんと収録されています。
映像もDVD版から比べると綺麗になっています。DVD版では見えなかったような所も見えるようになってます。この壁にこんな落書きがかいてあったんだとか新しい発見があります。
DVDから買い換える価値は十分にあります。

韓国で起きた華城連続殺人事件を題材にした作品です。
まだ軍事政権下の成長期、ソウルの近くとは言え、田園風景が広がるある村が舞台である。
猟奇的な殺人事件が起こったこの村の警察署にソウルからソ刑事が配属される。
荒々しい取り調べが色濃く残るこの村の刑事をよそに、時代遅れとばかりにマイペースで捜査するソ刑事。もちろん二人は衝突を繰り返すが殺人は次々に起こる。的外れな容疑者ばかり逮捕する中、ソ刑事は確信的な人物に辿り着く。村の刑事も彼の捜査に追随する内、刑事としての使命感に目覚めていくが、果たしてその男は真犯人なのか・・・。

文字にするとサスペンスだがその類のものではない。
やはりポン・ジュノは人を撮りたいんだろうと思う。
非常に研究熱心でディティールに拘る人だが、そういった物や連続殺人という題材は彼にとってはあくまで手段なのだろう。
とても配役を大事にしているのがわかる。
彼はコミカルを随所に散りばめてくるが流れを壊すようなものではなく、むしろ観客を惹きつけ物語の展開の一部としている。そのセンスがとても生きている。
もちろんソン・ガンホはじめ具現化出来る役者人も素晴らしい。この映画で共演したソン・ガンホ、ピョン・ヒボン、パク・ヘイルはポン・ジュノ監督の次作「グエムル」で見事親子として再共演している。

ポン・ジュノ監督の映画は本当に間がいい。テンポ感がいい。
グエムルもそうだがこの無駄のない構成力が惹きつけられるポイントだと思います。
このテンポ感が松本人志にもあればいいのに。

以前、アミューズビデオから発売されていたDVDは、シネカノン提供の劇場用プリントからテレシネしたような
最低の画質でした。一応最後まで観たんですが、これは擁護できませんでした。

BD版は角川書店からの発売と言うことで警戒していたんですが、僅かに画面の揺れや傷が確認できるものの、
フイルムらしい質感が残ったアジア映画らしいスッキリした画質で一安心。没入感が違います。

音声は旧DVDのDTS-ES 6.1chからDOLBY TrueHD 6.1chに変わりましたが、個人的な好みをいえば
DTS-HD MasterAudioで収録して欲しかったような気も。
買い換える価値は十分あると思います。

レビューを見ると「実際にあった未解決事件の映画化だから当然犯人像を描くわけにはいかない」というようなご意見がちらほらあるようですが、そんなことはありませんよみなさん、三億円事件のことを考えてみてください。

三億円事件を題材にした映画やテレビドラマはたくさんあります。全部見たわけではないのですが、たぶん大半が、独自の仮説を立て、犯人を独自に造形し、犯人を主人公としたものではないでしょうか。ビートたけしと松田龍平のヤツとか、ぼんやり覚えてます。周到で鮮やかな計画トリックだった三億円事件と田舎の連続殺人事件は当然同列には語れませんが、この映画も、独自の犯人像を立て、犯人に訪れるドラマチックな最期を独自に構想して描くことだって、当然可能だったはずです。が、そうはしなかった。この監督は、実際にあった未解決事件の映画化だから犯人像を描けなかったのではなく、最終的に全然犯人がわからずに宙ぶらりんで、まさに未解決のまま終わる話を撮りたかったので敢えてこうした、ということです。それがイヤだという人も多いでしょうが、僕はそこも好きです。

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