プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス) の感想
参照データ
タイトル | プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 福岡 伸一 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062575041 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 化学 » 生化学 |
購入者の感想
狂牛病(BSE)が社会的問題となっているいま、政治的思惑とは別に、
伝達性スポンジ状脳症を引き起こすものが何であるのか、いまいちど
真摯に考察してみる必要があろう。本書は、論理明快に書かれており、
問題のありかや歴史的経緯を、門外漢にもわかりやすく描き出している。
専門は違うが、同様の材料を扱っている者として、実験手法に対する
議論も順当であると感じられた。原典が明記されているもののうち、
二報の原著論文にあたってみたところ、曲解はなく、ごく細かい点を
除き、適切に引用されていた。トンデモ本の類いのセンセーショナリズム
とは一線を画している。むしろ、同一のデータを前にしても、立場に
よって全く異なる解釈が可能であるという、科学のおもしろさを伝えて
くれる書であり、ブルーバックスの名に恥じない好著である。これから
科学を志す若い人に薦めたい。
伝達性スポンジ状脳症を引き起こすものが何であるのか、いまいちど
真摯に考察してみる必要があろう。本書は、論理明快に書かれており、
問題のありかや歴史的経緯を、門外漢にもわかりやすく描き出している。
専門は違うが、同様の材料を扱っている者として、実験手法に対する
議論も順当であると感じられた。原典が明記されているもののうち、
二報の原著論文にあたってみたところ、曲解はなく、ごく細かい点を
除き、適切に引用されていた。トンデモ本の類いのセンセーショナリズム
とは一線を画している。むしろ、同一のデータを前にしても、立場に
よって全く異なる解釈が可能であるという、科学のおもしろさを伝えて
くれる書であり、ブルーバックスの名に恥じない好著である。これから
科学を志す若い人に薦めたい。