小学五年生 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトル小学五年生 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者重松 清
販売元文藝春秋
JANコード9784167669089
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » さ行の著者

購入者の感想

光村の5年生国語教科書に推薦図書として載っていたので、息子のために購入しました。息子は自分でも本を読むのですが、この本は読み聞かせが良いと言われたので、隙間時間などに読み聞かせていたのですが…。「もこちん」には、ちょっとびっくりしました。息子はウケてましたが(^^;。
余韻たっぷりに終わる話が多いので、息子には、それで終わり?と何度も聞かれました。
しかし、よく短編でここまで情景や心理が伝えられるなぁと私は感心しきりでした。

小学五年生だった頃を思い出して、様々な感情を懐かしみ、また前を向こう、と思える、おとなへの作品。
現役の5年生向けではなかったです。

17編の短編の主人公はすべて「小学5年生の男の子」。

急に女子を意識しはじめる男の子。

家族の死に直面する男の子。

転校で友達と離れ離れになってしまった男の子・・・。

それぞれが自分のこれまでの経験値ではいっぱいっぱいの思いを抱え、

経験を重ねながら成長していく姿を描きます。

そういえば、小学5年生くらいの時期って、

体の面でも心の面でも子供から大人への変化が最もよく感じられる年頃なのしれません。

この年頃の女の子は体が一気に大人の女性へと変わりつつあり、

それと並行して態度やしぐさも女っぽくなり、まさに男女の差が大きく出る時期です。

(あと一年もすれば男子は声変わりがはじまり、さほどの差はなくなるのだけれど)

こんな時期って人生の中のほんの一瞬にすぎないのに、

ここにうまく焦点を当てるなんてさすが重松さんです!

重松さんでなければこんな温かいまなざしで少年たちを見つめることはできないでしょう。

懐かしさと、かけがえのない時間のまぶしさが愛おしい作品です。

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文藝春秋から発売された重松 清の小学五年生 (文春文庫)(JAN:9784167669089)の感想と評価
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