芥川龍之介 新潮日本文学アルバム〈13〉 の感想

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参照データ

タイトル芥川龍之介 新潮日本文学アルバム〈13〉
発売日販売日未定
販売元新潮社
JANコード9784106206139
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 作家研究

購入者の感想

芥川龍之介は若くして死去した惜しむべき作家だが、その生涯が写真で一覧できて便利である。

芥川は旅を好んだ作家であり、その旅行中の写真も興味深い。

例えば、長崎旅行、中国旅行など。前者は一葉の写真しかないが(菊池寛・永見徳太郎・武藤長蔵と共に)、河童屏風の写真は絶品である。

長崎も中国も芥川の文学にとって、核心的な位置づけを持つトポス(場所)であると思われる。

そしてその印象は暗くない。芥川の風流を愛した明るい一面が出ているのである。

芥川龍之介を作品からではなく、その歴史背景から読み取ることが出来る。アルバムというタイトルどおり、芥川の一生を概念的に追っており、その所々でのエピソードなどを交えて説明してくれている。

芥川の写真を見ると、たいていの人がその「目」に注目する。どこか病的な感じが漂うその視線を感じながら読む、このアルバムはどこかしら胸を圧迫する。

芥川の作品を読むと、どこか病的な天才を感じずにはいられないと思いながら、アルバムをめくると、その人生の中にも多く平穏な時があったことが分る。

夭逝の作家の、意外な1面を見ることができるはず。それは、作品に惹きつけられた読者の疑念。つまり「芥川龍之介とはいかなる人物であったか。」それを、自分なりに紐解く鍵の1つとなるかもしれない。

あくまでも、入り口にすぎないシリーズなので、ここで感情の盛り上がる人は更に先へ行くとよいと思う。

文末にある、丸谷氏のエッセイが面白い。

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新潮社から発売された芥川龍之介 新潮日本文学アルバム〈13〉(JAN:9784106206139)の感想と評価
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