コミック特盛 2014年 09月号 [雑誌] の感想

　【新連載】
　１．黄島点心氏「ゾンベアーの夜」：キモ可愛いキャラクター、ゾンベアーを小熊と親熊の群像ギャグ「くままごと」で名を成した黄島氏が1頁カラーで描いたコラボ作品。
　8/17からは本誌の姉妹Web「ぷら＠ほ~む」でも連載予定との事。
　２．ソニー・コンピュータエンテテインメント・作、project SIREN team・監修、神尾亘氏・画「SＩＲＥＮ　赤イ海ノ呼ビ声」53頁：発売後、10年以上経ちながらその怖さが語り草となっている原ゲームに、実在するWebサイトを絡ませて多層的な恐怖を生みだそうとしています。
　神尾氏の硬質な写実絵とカラー頁の見事な彩色が見物。
　３．宮崎克氏・脚本、あだちつよし氏・画「怪奇まんが道~古賀新一の恐怖」40頁：最近大流行の漫画家さんの伝記（伝奇？）物で、なんとエコエコアザラクやひばり書房の少女向け怪奇まんがで一世を風靡した古賀新一の制作秘話物。
　明るい画風で格闘物のイメージが強いあだち氏の人選は意外性たっぷりでしたが、怪奇漫画と同調し悪夢に悩まされ衰弱して行く古賀氏の描写はかなりの物でした。

　【怪談百物語 新耳袋】
　怪談ユニット、木原浩勝・中山市朗両氏原作による怪談原作を漫画化した本誌の柱となる作品群。
　４．高木智誠氏「毛瘡（もうそう）」10
　５．かまちてつや氏「観廊婦」8
　６．松坂ユタカ氏「目がおうた」20
　７．萩原玲二氏「うしおんな」20頁
　８．白田クロノスケ氏「こっくりさん」16頁。
　９．鯛夢氏「山の牧場外伝　黒い男たち」18頁。
　10．森野達弥氏「隠れんぼ」17頁。
　７はタイトルの謎を追った連作で、9は本誌と同じ時期に描き下ろし最終回を加えて刊行される同名怪談の外伝。
　10は本誌レギュラー、「もがりの首」でお馴染みの森野氏の英国幽霊譚を思わせる佳作。
　特集の最後にはneneko氏画による『百物語クロニクル』という4頁解説・告知漫画付き。

　【連載作】
　11．光原 伸氏「アウターゾーン　リ：ビジテッド」31頁：連載。『老婆の館』