生き物びっくり実験! ミジンコが教えてくれること 生物と生態系のふしぎを実験から学ぼう!! (サイエンス・アイ新書) の感想

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参照データ

タイトル生き物びっくり実験! ミジンコが教えてくれること 生物と生態系のふしぎを実験から学ぼう!! (サイエンス・アイ新書)
発売日販売日未定
製作者花里 孝幸
販売元ソフトバンククリエイティブ
JANコード9784797350869
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 生物学

購入者の感想

 ローレンツの名著『ソロモンの指環』は「アクアリウム(水ソウ)」で始まっています。そのこと、生態系の大切さを飼育で学ぶことから生き物学が始まるという観点は示唆的でした。実験でミジンコを学ぶという表題に魅かれて本書を読みました。テーマごとの実験書というものはありますが、ある生き物を包括的に理解するために多様な実験をするという実験書は少ないからです(ザリガニの例などがあります)。さらにミジンコという小さな生き物で生態系という大テーマの勘どころが分かるというのも魅力的でした。同様の企画はほかの動物群にも当てはまりそうだからです。
  花里さんの語り口は採集法、飼育法から始まります。緑色に「汚れた」水のほうが餌が豊富で良いというのは納得できます。これはキイ・ポイントですね。次に形態観察では観察技術の工夫(カバーガラスではさむ、ワセリンを使う)が説明され、かなりマニアックですが不可能ではない同定のポイントが紹介されます。実験はそれほど簡易なものではありませんが、成長(発生初期には眼点が2つあるのは知りませんでした)・成長への温度の影響・捕食者(魚)の影響(魚の匂いで小形の子を産む、頭を尖らせる)・群集の変動といったテーマにそって、科学的な実験データとして何が必要なのかが丁寧に説明されます。
 実験指南の書として久しぶりに良書に出会いました。
 岩波ジュニア新書『ミジンコはすごい!』は実験によって明らかになった特性の解説、地人書館の『ミジンコ先生の水環境ゼミ』は湖沼生態系とミジンコの関係を解説した本です。

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