遁走状態 (新潮クレスト・ブックス) の感想
参照データ
タイトル | 遁走状態 (新潮クレスト・ブックス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ブライアン エヴンソン |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784105901080 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学 |
購入者の感想
『遁走状態』・・・
短編集の表題作。
全ての恐怖の根源は自分が自分で無くなっていくことに違いない。終始張りつめた雰囲気も好きです。
その他、
『年下』・・・
姉と妹と。
“ねえ、なにかが玄関のまえからいなくなるまで、おうちのなかでいっしょに遊びましょ。ずっとずっといっしょに、遊びましょ。”
そして・・・。
『テントの中の姉妹』・・・
最後にお父さんは?
自分が自分で無くなっていくことが一番の恐怖だとしたら、二番目はたぶん、愛するひとがわけのわからないなにかになっていくことではないだろうか。
そしてそれはたぶん、誰にでもいつかは訪れかねない恐怖である。
そしてそれは、時間と空間と精神のなかにおいて、すこしずつなにかがずれていくことを肌感覚で実感する恐怖でもある。
恐怖に味付けをする哀感はあまり感じない。かといって乾いた恐怖でもない。微妙で不思議な後味です。
著者はカフカとポーが愛読書らしいです。
短編集の表題作。
全ての恐怖の根源は自分が自分で無くなっていくことに違いない。終始張りつめた雰囲気も好きです。
その他、
『年下』・・・
姉と妹と。
“ねえ、なにかが玄関のまえからいなくなるまで、おうちのなかでいっしょに遊びましょ。ずっとずっといっしょに、遊びましょ。”
そして・・・。
『テントの中の姉妹』・・・
最後にお父さんは?
自分が自分で無くなっていくことが一番の恐怖だとしたら、二番目はたぶん、愛するひとがわけのわからないなにかになっていくことではないだろうか。
そしてそれはたぶん、誰にでもいつかは訪れかねない恐怖である。
そしてそれは、時間と空間と精神のなかにおいて、すこしずつなにかがずれていくことを肌感覚で実感する恐怖でもある。
恐怖に味付けをする哀感はあまり感じない。かといって乾いた恐怖でもない。微妙で不思議な後味です。
著者はカフカとポーが愛読書らしいです。