作りやすい高音質スピーカー: 測定とシミュレーションで高性能を徹底追及 の感想

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参照データ

タイトル作りやすい高音質スピーカー: 測定とシミュレーションで高性能を徹底追及
発売日販売日未定
製作者小澤 隆久
販売元誠文堂新光社
JANコード9784416113622
カテゴリ » ジャンル別 » 趣味・実用 » オーディオ・ビジュアル

購入者の感想

「MJ無線と実験」に連載されている、小澤隆久さんのスピーカー製作記事の一部を単行本にしたものです。いきなり感想を書くと、とても面白く、多くの事が学べました。スピーカー自作に興味を持つ人には、とても素晴らしい本と思います(もちろん、MJの連載を熟読していて、全て知っているという人を除いて)。

オーディオの本には、一回読んだらそれでいいかな、という感じの情報量の少ない本と、何度も読み返して理解を深めていくべき情報量の多い本とがあります(オーディオには限りませんが)。この本は、後者の本です。少なくとも私には、一回通読しただけでは理解しきれない、多くのアイデア、データ、解析が溢れています。以下に書く事は、現時点で感じている事です。もっと読み込むと、さらに多くのインスピレーションを与えてくれる本、と感じています。

この本の主題のひとつは、QWT(1/4波長共鳴管)スピーカーで、吸音材の使い方を中心に、どのようにまとめて行けば良いかを、いくつもの例をもとに詳述しています。ポートの音圧を計測しながら必要な吸音材の量を決めていくノウハウは、他の本では見た事のないもので、多くの人にとって有用と思います。バスレフ・エンクロージャーの吸音材の処理も同様にできる事も、丁寧に説明されています。オーディオ・ショップで売られている吸音材ではなく、低密度の観賞魚用ろ過フィルターを用いた吸音処理が、この本のハイライトのひとつと思います。

また、2ウェイ・スピーカーのネットワークの設計についても、実測やシミュレーションを駆使した設計、逆にテスターだけによる設計法など、いくつものアイデアが追求されており、とても興味深いものがあります。そうして決定されたネットワークの数値自体も、しっかりした測定結果に裏付けられたもので、そのままコピーしていいかな、と思わせる説得力があります。

とにかく、どの製作、実験にも豊富な測定データが添付されており、測定データから学べる事の多さに(改めて)驚かされます。測定の手間を考えると、頭の下がる思いです。実験、測定、試聴、改良、というサイクルを繰り返して納得のいくものを作っていく、という作業手順それ自体に、学ぶところが多いです。

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