自由への長い道―ネルソン・マンデラ自伝〈上〉 の感想

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参照データ

タイトル自由への長い道―ネルソン・マンデラ自伝〈上〉
発売日販売日未定
製作者ネルソン マンデラ
販売元日本放送出版協会
JANコード9784140802656
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

ネルソン マンデラ…
最初に彼の名を知ったのは「7つの習慣」の書籍からだった。彼は独房の中で自由を得たと紹介されていて、関心をくすぐられた。
その後、映画「名もなき看守」では彼の半生が描かれ、英語圏での本屋では棚一列に彼の書籍が陳列されているのも珍しくなかった。
W杯が南アフリカで行われるのもきっかけとなり、歴史的背景に触れてみたくなった。

肝心の内容は、彼の幼年期から始まる。淡々とした口調で、ユーモアも交えながら話がテンポ良く進められる。家族のことにも触れられ、彼の人柄は文体のみならずそんなところからも感じられる。インドでガンジーが武力を使わずに独立に導いたのとは違って、彼はガンジーに敬意を表しつつも、武力も必要だという政治的観点で白人社会の抑圧と長い戦いを始める。
上巻では、まだ独房に入る前の話だが、客観的見解を常に保ちながら南アフリカにおけるアフリカ人の自由を勝ち得るまでの一進一退、紆余曲折を丁寧に順序だって書かれている。

社会とはどうあるべき姿であるのかと、総理大臣が責任も果たせずに変わってゆく我が国とどうしても比べてしまう。真理とは、自由とはそういったことを赤裸々に旗揚げし戦いゆく彼の姿は時に暴力的に感じるが勇ましく感じる。

惜しくも、日本では廃刊のようだが是非再発行していただきたい本。
世界という日本の枠にはない香りが強烈であり優しくもある。
白人社会の気質や、アフリカンの人々に対して理解の深まる本ではないだろうか。

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