Q&A証拠説明書・陳述書の実務 の感想
参照データ
タイトル | Q&A証拠説明書・陳述書の実務 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 岡山弁護士会民事委員会 |
販売元 | ぎょうせい |
JANコード | 9784324098417 |
カテゴリ | 社会・政治 » 法律 » 司法・裁判 » 刑法・訴訟法 |
購入者の感想
裁判事務に取り組む司法書士には、有用と思います。実務の経験を弁護士程積みやすい環境に置かれている訳ではありませんし。
最近はとにかく弁護士実務のマニュアル本が増えたが、証拠説明書と陳述書だけをテーマに一冊の本にしてしまうのは驚きである。とはいえ、このテーマであっても、とことん突き詰めれば奥が深い問題はいろいろあるし(そこまで突き詰める意義があるかは別として)、広く浅い訴訟実務本は多数あるのだから、こういった書籍の方が有用な面もあるかもしれない。
内容としては、「証拠説明書」「陳述書」の基本的知識から実践的問題まで幅広く解説しており、各Q&A毎に、様々な文献からそのテーマに言及した箇所を引用して示しているので、権威ある文献で述べられている根拠のある解説だと分かるという点で有用な工夫ではある。また、岡山弁護士会が岡山地裁裁判官・書記官との間で行ってきた民事訴訟充実促進懇話会での裁判官の意見も適宜引用して紹介されているので、一応裁判官サイドの意見もうかがえるように工夫しているとはいえる。
しかし、全体としてみれば、本書で書かれている程度のことは、一定の(感覚的には、せいぜい2、3年程度の)弁護士経験があれば、少なくとも経験知としては身につけているような水準のことである。あえて読む価値は乏しい。もっとも、簡単に読める本ではあるので、軽い読み物として目を通す程度の気持ちで読む分にはさして負担になるわけではない。
ただ、裁判官サイドからの建前的・公式的な意見をいささか真に受けているように見える部分も散見され、「裁判官はこういうことを言うことはあるけど、所詮は裁判官の都合・発想であって、その通りにすればいいってものでもないよなあ」という印象を抱く箇所も少なからずある。
内容としては、「証拠説明書」「陳述書」の基本的知識から実践的問題まで幅広く解説しており、各Q&A毎に、様々な文献からそのテーマに言及した箇所を引用して示しているので、権威ある文献で述べられている根拠のある解説だと分かるという点で有用な工夫ではある。また、岡山弁護士会が岡山地裁裁判官・書記官との間で行ってきた民事訴訟充実促進懇話会での裁判官の意見も適宜引用して紹介されているので、一応裁判官サイドの意見もうかがえるように工夫しているとはいえる。
しかし、全体としてみれば、本書で書かれている程度のことは、一定の(感覚的には、せいぜい2、3年程度の)弁護士経験があれば、少なくとも経験知としては身につけているような水準のことである。あえて読む価値は乏しい。もっとも、簡単に読める本ではあるので、軽い読み物として目を通す程度の気持ちで読む分にはさして負担になるわけではない。
ただ、裁判官サイドからの建前的・公式的な意見をいささか真に受けているように見える部分も散見され、「裁判官はこういうことを言うことはあるけど、所詮は裁判官の都合・発想であって、その通りにすればいいってものでもないよなあ」という印象を抱く箇所も少なからずある。