The Hot Zone: The Terrifying True Story of the Origins of the Ebola Virus の感想
参照データ
タイトル | The Hot Zone: The Terrifying True Story of the Origins of the Ebola Virus |
発売日 | 2012-03-14 |
製作者 | Richard Preston |
販売元 | Anchor |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | 洋書 » Subjects » Science » Education |
購入者の感想
私自身が、生物学者で、Bio-safety level 3の研究室で働いており、
本書で描かれるUSAMRIID(アメリカ陸軍伝染病医学研究所)の近くで研究していた。
また共同研究者も、実際、USAMRIIDでEbola virusを用いた研究をおこなっており、そのdataを見ながらの
discussionを行ったこともあるので、この本が、これ以上ないほど適切に、しかも冷静に、Hot virusの研究の一面を切り取っている事がよくわかる。
まず、これから本書を読もうとする読者にはっきりと伝えておきたいことは、これは、(脚色なしの)完全な現実であること。
そして、このような自然との驚異に立ち向かっている、名もない多くの研究者がいるという事を知ってもらいたい。
Bio-safety level 3の研究でも、私の場合は完治を可能にする薬剤のないvirusを研究対象にしているため、研究を初めて最初の一年は、半年おきに、
行われる、血液検査を見るのが怖くて、手紙で送られてくる結果を、受験の合否判定のように祈りながら開いたことを
この本を読みながら思い出した。特に研究室内に置いていた紙などで手を切った時は、われわれの扱っていたvirusが紙の上でも、
一月は不活化されないというデーターがあったため、検査結果が来るまでの数か月は、眠れない日々を送ったことも思い出した。
本書では、実験手技を描くシーンも多数あるが、蛍光顕微鏡を覗く場面やウイルスに感染した細胞を描写した場面等は、
実際にいま研究室にいて実験を行っている気分になる迫真の描写であり、動物のautopsyやnecropsyのシーンも実際にメスを握って、
動物やヒトの体腔に手を入れている気分になる、もうほとんどそのままといってもよい描写で、どうしたらこんな描写が描けるのか、
思わずうなってしまう。
Ebola Reston 株のoutbreakについての記述の詳細について、専門の文献にもあたってみたが、本書に書かれているoutbreakの経過が、
脚色なしの記載であることがわかった。
本書で描かれるUSAMRIID(アメリカ陸軍伝染病医学研究所)の近くで研究していた。
また共同研究者も、実際、USAMRIIDでEbola virusを用いた研究をおこなっており、そのdataを見ながらの
discussionを行ったこともあるので、この本が、これ以上ないほど適切に、しかも冷静に、Hot virusの研究の一面を切り取っている事がよくわかる。
まず、これから本書を読もうとする読者にはっきりと伝えておきたいことは、これは、(脚色なしの)完全な現実であること。
そして、このような自然との驚異に立ち向かっている、名もない多くの研究者がいるという事を知ってもらいたい。
Bio-safety level 3の研究でも、私の場合は完治を可能にする薬剤のないvirusを研究対象にしているため、研究を初めて最初の一年は、半年おきに、
行われる、血液検査を見るのが怖くて、手紙で送られてくる結果を、受験の合否判定のように祈りながら開いたことを
この本を読みながら思い出した。特に研究室内に置いていた紙などで手を切った時は、われわれの扱っていたvirusが紙の上でも、
一月は不活化されないというデーターがあったため、検査結果が来るまでの数か月は、眠れない日々を送ったことも思い出した。
本書では、実験手技を描くシーンも多数あるが、蛍光顕微鏡を覗く場面やウイルスに感染した細胞を描写した場面等は、
実際にいま研究室にいて実験を行っている気分になる迫真の描写であり、動物のautopsyやnecropsyのシーンも実際にメスを握って、
動物やヒトの体腔に手を入れている気分になる、もうほとんどそのままといってもよい描写で、どうしたらこんな描写が描けるのか、
思わずうなってしまう。
Ebola Reston 株のoutbreakについての記述の詳細について、専門の文献にもあたってみたが、本書に書かれているoutbreakの経過が、
脚色なしの記載であることがわかった。