自然保護を問いなおす―環境倫理とネットワーク (ちくま新書) の感想

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参照データ

タイトル自然保護を問いなおす―環境倫理とネットワーク (ちくま新書)
発売日販売日未定
製作者鬼頭 秀一
販売元筑摩書房
JANコード9784480056689
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 地球科学・エコロジー » 環境問題

購入者の感想

学部生の頃にテキストとして購入しました。当時はひたすら、漠然と「自然に優しく」「持続可能な社会へ」というフレーズが唱えられはじめた時代であり、そのことに対するもやもや感もある中で、そもそもの環境保護運動、あるいは保全運動がどういったフレームで展開されてきたのかを思想史として丁寧に語ってくれる本書を読んで目からウロコの思いでした。環境保護に興味があり、しっかりとそれらの問題を真っ向から考えたいという人に向けた非常に素晴らしいテキストになりうると思います。

勿論、実際の環境保全運動の現場は、本書が書かれて以降、また様変わりしているという点では隔世の感もあります。その辺りは、関連の図書で補うとして、本書は、どのような視点で「環境問題」を読み解けばよいのか、という方法論としての冷静な視点と情報を与えてくれる良本です。

環境問題をスタイルとしてではなく、真摯に真っ向から考えたい、そのための環境保護に関する歴史的な経緯についてのまともな情報が欲しい、という人の入門本として名著だと思います。0

環境倫理と聞いたとき、あなたなら何を思い浮かべるであろうか。
20世紀に入り、地球のキャパシティーが無限大でないことに気づいた人間。
そして、それに伴い発展してきた「環境倫理」という思想。
この一冊には、その環境倫理の歩んできた歴史と
それに基づいた現状への深い洞察にあふれた理論が散りばめられている。自然から資源や作物を得るという「社会的・経済的リンク」と
自然の猛威と戦い、共生するための「文化的・宗教的リンク」。
これらのリンクどうしの結びつきが「切れて」しまったとき
人間の収奪が始まり、自然破壊が起こる。
自然に負荷をかけても、被害をこうむるのは自分ではないからだ。
こうしたネットワークの断裂はなぜおこったのか。そして、これらのリンクを再びつないでいくにはどうすればよいのか。自然保護の重要性が叫ばれる現代社会の中で
われわれはどのような倫理観でそれを眺めればよいのか。
今後の指標となる名作!!

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