Nのために (双葉文庫) の感想
参照データ
タイトル | Nのために (双葉文庫) |
発売日 | 2014-08-23 |
製作者 | 湊 かなえ |
販売元 | 双葉社 |
JANコード | 9784575517040 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド |
購入者の感想
窪田正孝と榮倉奈々、小出恵介で再生されました。ドラマが逆にかなり丁寧に再現されていたようです
ドラマの第三話まで見て、どうしても気になったので読みました。
ドラマでは希美と成瀬の島での高校生活からスタートしますが、原作ではチラッと出てくる感じで
殆どが10年前の話しにまつわるものでした。
私はドラマの島での二人の生き様が気に入っていたので、本での成瀬の印象には少し残念な気分になりましたが
これはあくまでドラマが先だったから、とゆうだけかもしれません。
ただ、ドラマを見ていたから読みやすかったような印象は受けました。
何も知らずに読んでいたら、ここ誰の話しかな?ってなりそうです。
読んでいる時はとても楽しく読めるのですが
最終的にアレはなんだったのかな?と思う場面が多かったように想います。
でもそれが作者の方の意図するところなのであれば、自分なりにきっとこうだったのだろう、と推測してみるのも楽しいように思いました。
ドラマとは少し違う部分が多いようなので、今後はドラマも期待して見たいと思います。
ドラマでは希美と成瀬の島での高校生活からスタートしますが、原作ではチラッと出てくる感じで
殆どが10年前の話しにまつわるものでした。
私はドラマの島での二人の生き様が気に入っていたので、本での成瀬の印象には少し残念な気分になりましたが
これはあくまでドラマが先だったから、とゆうだけかもしれません。
ただ、ドラマを見ていたから読みやすかったような印象は受けました。
何も知らずに読んでいたら、ここ誰の話しかな?ってなりそうです。
読んでいる時はとても楽しく読めるのですが
最終的にアレはなんだったのかな?と思う場面が多かったように想います。
でもそれが作者の方の意図するところなのであれば、自分なりにきっとこうだったのだろう、と推測してみるのも楽しいように思いました。
ドラマとは少し違う部分が多いようなので、今後はドラマも期待して見たいと思います。
この人の作品は、読んでる時は面白いと思うんだけど、読後しばらく経つと、どんな話だったか思い出せず、かつ、わざわざ読み直すまでもないという、ポップコーン小説という印象で、それはそれでよかったのだけど、本作は、読んでる途中も特に面白いと感じなかった。
DVや虐待の記述も、本当に真剣に考えて書いているというよりは、登場人物を動かすための単なる道具立てという感じで、真面目に読むのが馬鹿馬鹿しくなる。
独白調子 をやめた代わりに文体の変化でで語り手をかき分けようとしてるようだけど、あまり成功していない。安藤の性別問題も作者が意図的にわかりにくくしたというより単なる文書のまずさだと思う。
また無闇に複雑すぎるプロットも物語の勢いを削いでいて、マイナス面が大きい。作者は、立体パズルを作りたかったと言っているようだが、上記のまずさが目立った結果、読者が見せられたのはパズルの組立図の方だったようだ。パズルの構造はわかるけど、驚きはないという感じ。
これに対し、ドラマの方はよくできてると思う。島の生活を丁寧に描いたおかげで杉下と成瀬の行動に説得力が増している。小説の二人には何の感情も抱かなかったがドラマには感情移入できた。
また、島の駐在を狂言回しとして配置したのも複雑なプロットをわかりやすくしていて良い。せっかく脚本がいいので、オチもドラマオリジナルにしてほしいくらいだ。
DVや虐待の記述も、本当に真剣に考えて書いているというよりは、登場人物を動かすための単なる道具立てという感じで、真面目に読むのが馬鹿馬鹿しくなる。
独白調子 をやめた代わりに文体の変化でで語り手をかき分けようとしてるようだけど、あまり成功していない。安藤の性別問題も作者が意図的にわかりにくくしたというより単なる文書のまずさだと思う。
また無闇に複雑すぎるプロットも物語の勢いを削いでいて、マイナス面が大きい。作者は、立体パズルを作りたかったと言っているようだが、上記のまずさが目立った結果、読者が見せられたのはパズルの組立図の方だったようだ。パズルの構造はわかるけど、驚きはないという感じ。
これに対し、ドラマの方はよくできてると思う。島の生活を丁寧に描いたおかげで杉下と成瀬の行動に説得力が増している。小説の二人には何の感情も抱かなかったがドラマには感情移入できた。
また、島の駐在を狂言回しとして配置したのも複雑なプロットをわかりやすくしていて良い。せっかく脚本がいいので、オチもドラマオリジナルにしてほしいくらいだ。
湊かなえ の作品にはなぜか興味が惹かれ、つい新刊が出るたびに買ってしまう。
が、今回の「Nのために」もまた、最初の作品『告白』を超えていないと思った。
人物を書くのがニガテなのだろうか? 湊かなえの作品は、ほとんど一人称の連作になっているのが特徴だが、人物によって良く書けていなかったり、かと思ったら突出して良く書けていたり… と、濃淡のアンバランスが気になる。読んでいて「アレ?今誰の部分を読んでいるんだっけ?」と考えることが何回もあった。 それに僕の読解力に問題アリなのかもしれないが、「安藤」の章になるまで 安藤は女だと思っていた。
「突出してよく書けている人物」としては、圧倒的に杉下希美だろう。彼女だけは 過去の体験から現在に至るまでの行動が一貫してリアルに伝わってくる。人物が立体的で生き生きと描かれ、実に魅力的だった。
が、今回の「Nのために」もまた、最初の作品『告白』を超えていないと思った。
人物を書くのがニガテなのだろうか? 湊かなえの作品は、ほとんど一人称の連作になっているのが特徴だが、人物によって良く書けていなかったり、かと思ったら突出して良く書けていたり… と、濃淡のアンバランスが気になる。読んでいて「アレ?今誰の部分を読んでいるんだっけ?」と考えることが何回もあった。 それに僕の読解力に問題アリなのかもしれないが、「安藤」の章になるまで 安藤は女だと思っていた。
「突出してよく書けている人物」としては、圧倒的に杉下希美だろう。彼女だけは 過去の体験から現在に至るまでの行動が一貫してリアルに伝わってくる。人物が立体的で生き生きと描かれ、実に魅力的だった。