用心棒【期間限定プライス版】 [DVD] の感想

「黒澤監督の名作を、安価にDVDで手に入る。」という事実を知ってしまったからには、数々の名作を手に入れないわけにはいきません。
「ピストルと刀の対決」、「荒野の用心棒」などの印象が強い作品ですが、今回改めて鑑賞して、桑畑三十郎の「上手いこと立ち回る」姿に
感服しました。主人公が、圧倒的な強さを見せる映画も多々ありますが、知略をめぐらし二大勢力の縄張り争いを引っ掻き回す桑畑三十郎
の姿は、今の時代にも通じる「したたか」さを感じます。まあ、桑畑三十郎も剣の達人なんですが。
真面目に正直に生きるだけでは、中々厳しい世の中。要領良く立ち回り、飄々と現れ、立ち去る後ろ姿に、最初にこの作品を見たときには感じなかった「面白さ」を感じることが出来ました。
痛快娯楽時代劇映画であることは、間違いないですが、私が今回見て、頭に浮かんだ別の映画は「フェリスはある朝突然に」でした。
今から50年以上前の映画ですが、時代によって色々な見方が出てくるようです。名作とはそういうものかもしれません。