数学的決断の技術 やさしい確率で「たった一つ」の正解を導く方法 の感想

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タイトル数学的決断の技術 やさしい確率で「たった一つ」の正解を導く方法
発売日2014-02-03
製作者小島寛之
販売元朝日新聞出版
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本書のタイトルは『数学的決断の技術』、副題に『やさしい確率で「たった一つ」の正解を導く方法』とあって、確率論を元にした決断ーー成功法や経営術などーーのハウツー本のような印象を受けるが、内容は巷間のハウツー本には見られないかなり学術的なものであり、加えて難しい数式を駆使することなく、具体的論理的に進められている。本書のコンセプトを一言で表現するのは難しいが、「適切な決断の方法を場面によって使い分けられる」ようにするための「意思決定理論」であり、それは「数学と統計学と経済学と心理学にまたっがって」いるもの(「まえがき」より)ということになろうか。数学と言っても確率論と統計理論であり、難解な数列や組合せは使用せず多くは一般的論理(蓋然性の強度)や心理学的な解説に依っており、殊更に構える必要はなく、比喩を多用した丁寧な解説に好感が持てる。

内容は二部構成で、一部では「意思決定」の基本理論、確率を判断するためのツールとして、「期待値規準」、「マックスミン規準」、「最大機会損失・最小化理論」、「マックスマックス規準」などを詳述・解説していく。この中で「ケインズ経済学」の本質から不確実性論、シャーロック・ホームズ、宝くじ・ギャンブル、「セント・ペテルスブルグのパラドクス」など、実に幅広いトピックに及んでいるのだが読者を飽きさせない(ほど面白い)。以上の四つの規準を元に二部では、論理的思考、サプライズが主観的確率や予測・推論・意思決定などに及ぼす事情(「ブラック・スワン」)、推測のアップデイティング(条件付確率・ベイズ推定)、株価の変動(売買の意思決定の偏向性ーー上昇と暴落の速度相違)などを具定例に解説していく。全体に「意思決定論」を中心とする故に身近な例や比喩が用いられ、私のような文系人間でも難なく読み通せるもので分野・内容ともに良書だと思う。

本書のタイトルは『数学的決断の技術』、副題に『やさしい確率で「たった一つ」の正解を導く方法』とあって、確率論を元にした決断―成功法や経営術など―のハウツー本のような印象を受けるが、内容は巷間のハウツー本には見られないかなり学術的なものであり、加えて難しい数式を駆使することなく、具体的論理的に進められている。本書のコンセプトを一言で表現するのは難しいが、「適切な決断の方法を場面によって使い分けられる」ようにするための「意思決定理論」であり、それは「数学と統計学と経済学と心理学にまたっがって」いるもの(「まえがき」より)ということになろうか。数学と言っても確率論と統計理論であり、難解な数列や組合せは使用せず多くは一般的論理(蓋然性の強度)や心理学的な解説に依っており、殊更に構える必要はなく、比喩を多用した丁寧な解説に好感が持てる。

内容は二部構成で、一部では「意思決定」の基本理論、確率を判断するためのツールとして、「期待値規準」、「マックスミン規準」、「最大機会損失・最小化理論」、「マックスマックス規準」などを詳述・解説していく。この中でケインズ経済学の本質から「不確実性」論、シャーロック・ホームズ、宝くじ・ギャンブル、「セント・ペテルスブルグのパラドクス」など、実に幅広いトピックに及んでいるのだが読者を飽きさせない(ほど面白い)。以上の四つの規準を元に二部では、論理的思考、サプライズが主観的確率や予測・推論・意思決定などに及ぼす事情(「ブラック・スワン」)、推測のアップデイティング(条件付確率・ベイズ推定)、株価の変動(売買意思決定の偏向性―上昇と暴落の速度相違)などを具定例に解説していく。全体に「意思決定論」を中心とする故に身近な例や比喩が用いられ、私のような文系人間でも難なく読み通せた。私見であるが分野・内容ともに良書だと思う。

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