ちはやふる(26) (BE LOVE KC) の感想

まず表紙の太一が美しく、帯の「あなた一人を想ってきたー。」が泣けます。
最後まで読んでもう一度帯を見返すと更に胸が苦しくなります。

ここに来てちはやふるは完全なる少女漫画になりました。

主人公の千早が恋愛に関して鈍感でかるた一直線だったからですが、今回太一の言動によって大きく揺さぶられます。

バレンタインや太一杯で太一を笑わせたくて泣くほど一生懸命な千早。
一方で新に対する想いはかるたへの想いと同じようにまっすぐです。

千早の中で二人共心から大切なひと。その均衡が今回大きく崩れます。

表紙の曼珠沙華には「情熱」「独立」「再会」「あきらめ」「かなしい想い出」「想うはあなた一人」「また逢える日を楽しみに」という花言葉があります。

まさに帯のメッセージ、そして太一！

曼珠沙華にとまる蝶は変化の吉祥。

今が悲しくてもこれからどんなふうに物語が、そして太一自身や千早たちが変わっていくのか苦しくも楽しみです。

そんな切なく情熱的なターニングポイントになった巻です。