天下、なんぼや。 の感想

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参照データ

タイトル天下、なんぼや。
発売日販売日未定
製作者吉川 永青
販売元幻冬舎
JANコード9784344026377
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 歴史・時代小説

購入者の感想

帯に「脱武士商人・鴻池新六の一代記]とある。

ただ「脱武士」と言っても、

新六が「脱武士」となったのは九歳の時であるから、

武士としての実績はほぼなかった。

新六の父は豊臣秀吉配下の戦で亡くなった。手

柄を立てると言う訳でもなく、無駄死にのような形で。

しかもこの戦で、

新六は父と養父が敵味方となる

悲惨な境遇に追い込まれた。

父は戦死し、父の跡を継ぐよう豊臣秀吉に言われるも、

九歳の子供ながらはっきりと断る。

秀吉はその頭の良さに感心し、

いくばくかの路銀を与えて解放した。

その後九歳の新六は三日三晩飲まず食わずで歩き続け、

唯一の身寄り大叔父の元に身を寄せる。

しかし、その大叔父もほどなく他界し、

大叔母を養うため、自ら生きていくため、

酒屋で奉公に出た。

ここに新六の商人としての人生が

始まるのである。

「おしん」以上の厳しい修行を重ね、

やがて店を持つようになった。

しかし、己の境遇から、一貫して

「武士には売らない」という方針を貫いた。

秀吉の配下の者が来ても、断ってしまう。

しかし、更に時は流れると、

「それでは日本一になれない」

とある日客に言われるのである。

それが、新六の転機となるのだった…。

「武士を捨てた」というよりは

「貧乏人からのし上がった」一代記でしょう。

小説なので好き嫌いは別れると思います。

しかしこの小説を読めば、

過去の成功体験に固執すると

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