聲の形(6) の感想

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タイトル聲の形(6)
発売日2014-10-17
製作者大今良時
販売元講談社
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL

購入者の感想

絶体絶命の硝子、救いの綱は将也と握り合った片腕だけ、けれどもそんな状況の結末は意外にも・・・。ここまで読んで作者がなぜこの作品の第1巻の冒頭で将也の「度胸試し大会」を描いたのかという意味が分かりました。そしてその時の仲間が島田や広瀬だったことも。このシーンを描くための長い伏線だったのだと。そして、将也はかけがえのないものを守るために、一世一代といえる度胸試しに打って出たのではないかと思いました。

硝子は自分が壊してしまったものを取り戻すべく、みずから動きはじめます。しかしその過程で登場人物の本音がむき出しになり、ぶつかり合いがあり、生身の人間の感情を作者はうまく描いています。そして、今まで明らかにされていなかったこと、硝子が小学校時代に限界に感じたこと、硝子が植野に宛てた手紙の内容などが、ああそういうことだったのかとやっと明らかになり、硝子が思っていたこと、考えていたことの一端がようやく理解できました。まるでパズルのピースが合わさっていくかのように。

パズルのピースは硝子だけではありません。将也を取り巻いていた仲間(?)たち、永束、佐原、川井、真柴、植野のそれぞれがおのれの過去を振り返り葛藤しながら、将也の状況に我が身を引き比べて自分なりの行動を起こしていきます。ああ、彼や彼女はそう考えていたのかと、だから今の彼らがあってこのような行動に出ているのだと。パズルのピースが合わさっていくことでこの物語も大詰めに入ったようです。

そして本巻で特筆すべきはこの作品ではおそらく初めて硝子の視点で描かれる場面があるということです。健常者の私がこれで全てを理解できたとは思いません。けれども、硝子のようなハンディキャップを持つ人たちには世界がこんなふうに見えるんだ、健常者に囲まれながらこんなふうに生きているのだということの一端には触れることができたように感じました。

ラストシーンでは硝子の思いが通じたのか、まさか、信じられないことが・・・。次巻が早くも気になる展開です。

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