Cocos2d-xスマートフォン2Dゲーム開発講座 Cocos2d-x 3対応 (SMART GAME DEVELOPER) の感想

cocos2d-xを始めるなら、持っておきたい１冊だと思います。

mac向けに解説されているのでWindowsを使っている方は、セッティングの段階で各自で調べないといけないことが出てくると思いますが、コードに関してはそのままWindowsでも使えます。（Windowsのセッティングも今では解説ページがたくさんありますし）

会社ではiPhone / Android向け＋Windowsアプリケーションを開発していますが、新人アルバイトにはこの本を渡して３章までを自分の力でやらせるようにしています。
Javaを少し書いたことがあります、という専門学生でも、この本を渡すだけで数日で簡単なアプリが作れるようになってくれるので、入門〜中級者にはとても良い本だと思います。

何より完成形が見えているので、実務経験のない学生でも完成までやる気を維持してくれて、とても助かっています。

SEですが、趣味でゲーム開発を行おうと思い始めて買った一冊です。
この書籍を選んだ理由は出版が新しかったというだけです。
以下は、今までJAVAやC#、VB.NET、Javascript等でスマホアプリを開発した経験があり、その上での感想です。
本書の内容としては、以下の４ジャンルのゲームのコードが解説付きで載っています。
・カードゲーム ⇒ 画面上に表示されている10枚のトランプから１~２枚選び合計を13にするゲーム
・パズルゲーム ⇒ パズドラ(もどきのゲーム)（なぜかこれだけカラーで説明されており出来が違います）
・ジャンプゲーム ⇒ 横スクロールで障害物をジャンプでよけながら進むゲーム
・物理ベースのゲーム ⇒ 物理エンジンを用いてバネで犬を飛ばし的に当てるゲーム

言語の仕様や機能について基礎的な部分が理解できている人向けに解説されています。
補足説明とかはあまり無く、単に使用するクラスの概要やオブジェクトの解説を淡々と行っています。
そのため、プログラミング初心者の方が本書を購入したとしても、C++やCocos2d-xについて理解することは出来ないでしょう。
（もちろんコードをそのまま書き写せばゲームは動く思いますが。。。）

パズルゲーム以外は本当に演習課題程度の粗い内容で残念です。（Cocos2d-x初心者向けとしては適切かもですが）
ただし、パズドラが自分で作れるのは非常に面白いです。この解説だけが本書籍の価値と言ってもいいと思います。

最後に、私はC++は初めてでしたが、思っていたよりも簡単で覚えやすいです。
多分、他のオブジェクト指向プログラミングをやったことがある人なら抵抗なく本書でゲームを作ることが出来るでしょう。
もし、プログラミング初心者の方で本書の購入を検討しているのならば、一緒に初心者向けのC++の参考書を買うべきでしょう。