猿の惑星:新世紀(ライジング) 2枚組ブルーレイ&DVD (初回生産限定) [Blu-ray] の感想

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参照データ

タイトル猿の惑星:新世紀(ライジング) 2枚組ブルーレイ&DVD (初回生産限定) [Blu-ray]
発売日2099-09-19
監督マット・リーヴス
出演アンディ・サーキス
販売元20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
JANコード4988142051011
カテゴリDVD » ジャンル別 » 外国映画 » SF

購入者の感想

あの「猿の惑星」シリーズのリブート版の第2作です。
スピーディで躍動感たっぷりです。
さるもひともいいもんとそうでないもんとがいてるのです。
あるちいさなきっかけにより、事態というものは大きく揺れ動いていくものです。
この映画では、エイプ(猿)側の対立と人間側の対立、それぞれのポリシーにより、行動が異なっていくことを描いています。
そのプロセスの中で、エイプ(猿)と人間とが共存しあえる”友情”といえる微笑ましい描写があります。
それにしても、エイプ(猿)の個性を強調し、忠実にメイクされた猿たちの風貌はリアル感がたっぷりあります。
特にシーザーの風貌はリーダーでありヒーローである資質を感じさせてくれます。

前作「猿の惑星:ジェネシス」は、現代社会における知能を持った猿シーザーの誕生を描いていた。
続編である「ライジング」は、疫病による人間社会の衰退と、シーザー率いる猿社会との衝突を描いている。
人間と猿の出会いと交流は、ほとんど人間同士の異人種間交流と同じである。
共存共栄の道を探るハト派がいる一方で、相手に対する恐怖から先手必勝で殲滅を試みるタカ派もいる。
もちろん、これはテロや紛争のやまない現代社会のアナロジーだ。
そもそもの原作小説も、人種の違いを猿に見立てたものだと言われていたのだから、正当な「猿の惑星」シリーズとも言える。

この映画シリーズ「猿の惑星」は過去の映画のリメイクであるから、武力衝突が避けられないことは目に見えている。
だが、人間への理解を持つシーザーというリーダーのもと、衝突は間一髪で避けられるようにも見える。
どのようなかたちで戦争がはじまるのか、緊迫感のあるシーンが続き、観客を飽きさせない。
人間が演じる猿たちの動きや表情も見もの。
続編やリメイクのようなものだと思ってそれほど期待していなかったが、万人におすすめできる傑作。
映像が暗いのがちょっと難点。映画館で観たかった。

凄い映画だ.
 「猿の惑星」は何度もリメイクされているのだが,それはこの映画に深く普遍的なテーマがあるからだと思う.今作はそれを丁寧に描きながら,同時に娯楽アクション大作としても成り立つ絶妙な展開で,傑作に仕上がっている.
 森に住むエイプの集落は生命に溢れている.エイプたちは平和を望み,信頼するボスに従順ゆえ社会は完全な秩序が保たれているが,その秩序はボスに100%依存するという脆弱さを抱えている.一方,ヒトの社会は,成熟した文明生活を経験した者たちゆえ,絶滅に瀕している状況の割に人々の不平は多く,そこでのリーダーの統率力は良好ではない.
 この2つの社会は,言うまでもなく人間の持つ両面性の暗喩である.どちらが善い悪いというわけではないし,対立する必要もない.しかしお互いは,異なる教理に対し不信感と恐怖を抱き,それは戦争までに発展する.まさに我々人類が何度も犯してきた失態だ.この映画はこういう本質的な問いかけを,3時間の文芸大河ドラマにせずとも,じっくりと繊細に,しかし楽しく解りやすく訴えてくる.
 ラストのシーザーの眼力は,彼の未来へ向けた雄心であるが,同時に今の人間社会へ疑問を投げかけ「どうなんだ君たち?」と語っているように心に響いた.

 素晴らしいのは、「絶対悪」が出てこないこと。どの人物(猿類)も、それぞれの事情が丁寧に描かれています。

 シーザーの思慮深さが魅力的。捨てきれない情は、人間に愛されて育った体験故であることがよく分かります。
 ラストでの決断。瞳の奥に秘められた思いは、多分失望。静かな悲しみが胸を打ちます。

 銃を手にしたコバの狂気は、鳥肌が立ちます。憎悪を繰り返す悲哀と、偏った感情を持つ者が実権を握ることの恐ろしさ。

 血が飛び交ったりしないし、身体がばらばらにさけたりもしない。けれど、この作品は、普段誰もが眼をそらしたい事実をつきつけてきます。
 歩み寄りたいと願いながら、警戒心や恐怖を克服できないこと。望んでいないのに、憎しみに魅入られてしまうこと。
 
なぜ戦争はなくならない?わたしたちひとりひとりの内面にこそ、その答えがあるのかもしれません。
 裏切りも、喪失も、決別も、全て、日常レベルで共感できる普遍的な感情だから。

 要所要所ではさまれる、束の間の安らぎが切ない。

「お前はもっと弱い。」「お前のための戦い」 
 シーザーの叫びが、心を揺さぶる。

 

皆さんご存知の「猿の惑星」シリーズ。こちらは2011年にリブートされた「猿の惑星:創世記」の続編です。
’68年の初代へとつながる話ですが、それよりはずいぶん前のお話。前作からは10年後の設定です。

続編ですが、導入部に分かりやすいあらすじが入るので、お話自体は前作を観ずとも理解できます。猿のキャラは前作から続投なので、観ていれば今作がより感情移入しやすくなるとは思います。
もちろん結末は人間と猿の戦争です。初代につながる話なので変えられませんが、その過程を描いたものとなります。

何しろ幾度となく作られた「猿の惑星」シリーズですが、今作は初代以来の傑作と言っていいものです。
まず初めに猿たちの動きは驚くほどリアルで、モーションキャプチャで演じた俳優たちのおかげで、より繊細な表情や仕草が付き、猿たちに命を吹き込んでくれたのは間違いないです。
話は基本的には「猿」と「人間」という2項対立構造ですが、これをうまく活かした描写が多く、またどちらも単純な善悪で役割りされず、視点が変わればそちらにしっかり感情移入できるのは素晴らしいです。
猿たちのシーンの直後、似たような状況での人間側のシーン。その構造が両者の違いを強調してくれますし、大きく物語が動くとき、反対側でもまた大きなものが動き出す。2つのグループ内でも、また彼らが接触する場面でも、まったく異なる結果が
それぞれ生まれています。

猿たちは進化し、単なる動物の集団でなく、「個」が芽生えています。人間たちは生存のため現代の私たちより「種」を意識しています。そのなかでそれぞれ家族や自分たちの生存を考え、共存と争いに揺れることに。
「人類のために」「エイプ(猿)のために」、そう言った登場人物がどうなるか。
他者を考えることのできる者だけが、真の平和に近づける。
猿と人との物語から、現代の私たちに対し平和のメッセージが送られる。
この映画で描き出されるのは、人として目指すべき本来の私たちのあり方なのです。

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