神道――日本が誇る「仕組み」 (朝日新書) の感想

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タイトル神道――日本が誇る「仕組み」 (朝日新書)
発売日販売日未定
製作者武光 誠
販売元朝日新聞出版
JANコード9784022735744
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 宗教 » 宗教学

購入者の感想

縄文時代の精霊崇拝・アニミズムを起原とし、近代まで変遷を続けてきた「神道」の歴史を時代ごとに解説しています。
各章でポイントが図にまとめられているので、これを見るだけでも大まかな歴史をたどることができます。

神前での結婚式を挙げて以来、神棚には毎年天照大神や氏神(近所の神社)のお札を祀ってきましたが、どうしてこのような形になったのか…その経緯が、この本を読んで納得する場面がありました。

古代には各地での精霊を祀った祭祀から始まり、地方の豪族による支配、また日本国としての統一・まとまりを達成するために、神様や祭祀の形式が変わってきたこと。そして、仏教の振興と共に、それらと習合・分離・再接近を経ながら現在に至っていること。
そこには、国の歴史・文化の変遷と共に、柔軟にいろいろなものを取り入れながら「和」の精神を貫いてきた日本人の心の姿…とも言えます。

また、明治の頃に政府に都合の悪い神社が統合・廃止されたことをきっかけに、「神様の領域」の自然破壊・公害がはじまった…という歴史には、原発事故にもつながる重い課題をつきつけています。
古代からの日本人が各地の精霊・神様を祀って、大地に守り・育ててきた美しい国土。神道の心が失われる中、その破壊は残念ながら続いていくのでしょう。
イスラム原理主義のような過激な信仰はあってはいけませんが、こうした神道を軸とした「道徳心」「有難い感謝の気持ち」は、日本人が誇るべきものであり、教育の一環としても含まれるべきものでないかと感じました。

日本の神様が、どのようにして天照大神に統合され、どのように変遷してきたのかが
良く分かりました。
継体天皇の時に、天照大神が最高神となりました。
仏教が伝来した時は、神様は人々を見守り、
仏様は人々の願いを叶えると役割を分担して和解しました。
生まれたら神道、死んだら仏教です。神社は氏子が、寺院は檀家が支えています。
神道は、まさに「日本人が縄文時代以来受け継いできた固有の道徳」です。
教祖も戒律もなく、排他的な教団もなく、日本人の心の底に間違いなく存在しています。
もののあわれ、わび、さび、幽玄、粋などに表現された美意識は、
すべて神道の「和の心」を踏まえて作られたものです。

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